消費者問題 |
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しかし実際に商品が届くと、期待していたような物ではなかったり、説明と全然違っていたりすることもよくあります。こうした問題は消費者問題と呼ばれます。購入は自己責任であるという見方もありますが、販売者の方が消費者よりも情報の量や質、交渉力において優位に立っていることが多く、消費者保護の必要性が高いことから、法律や行政による様々な制度が設けられています。 消費者問題の具体例 詐欺や悪質商法:偽の商品やサービスを販売する、契約を無理強いするなど。 誤表示や虚偽広告:商品の成分や効果について虚偽の情報を提供する、実際には存在しない特典を宣伝するなど。 品質の問題:購入した商品が不良品だったり、品質が低い場合。 契約トラブル:不当な契約条項が含まれている、契約内容が誤って説明されるなど。 リコールや欠陥商品:製品に欠陥があり、使用中に危険が生じる場合。 クーリングオフの拒否:特定商取引法に基づくクーリングオフ権が認められない、または妨害される場合。 消費者問題の原因 情報の非対称性:消費者が商品の詳細情報を十分に得られないため、不利な契約や購入をしてしまうこと。 消費者保護意識の低さ:消費者が自身の権利や保護制度について十分に理解していないこと。 事業者の不正行為:一部の事業者が不当な利益を得るために、消費者を欺く行為を行うこと。 消費者問題への対策 消費者教育:消費者自身が賢明な選択をできるように、消費者教育を推進することが重要です。 情報提供の強化:事業者は商品の詳細情報や契約内容を正確かつ透明に提供することが求められます。 法的規制の強化:消費者保護のための法律や規制を強化し、違反者には厳しい罰則を課すことが必要です。 法律の制定 消費者契約法、特定商取引法、景品表示法など消費者を守るための法律が制定されています。これらは、勧誘方法や契約条項に不当性がある場合、商品を返品し代金を回収できる権利を消費者に与えています。また、情報の格差を考慮し、クーリングオフ制度を設けています。これにより、特定の条件下では無条件で契約を解除できます。 消費者契約法:不当な契約条項を無効とする規定や、消費者の利益を保護するための規定が含まれています。 特定商取引法:訪問販売、通信販売、連鎖販売取引など特定の商取引に関する規制を定め、消費者の利益を保護します。 製造物責任法(PL法):製品の欠陥によって消費者が被った損害について、製造者の責任を追及するための法律です。 景品表示法:商品の表示や広告に関する規制を定め、虚偽広告や誤認を防止します。 消費者の側が粘り強く不満を伝え続けると、販売者は返品に応じることもあります。しかし、対象が消耗品であったり、説明が目立たないように記載されている場合など、問題が複雑になることがあります。 時には法律専門家が介入することで、販売者側が問題になることを避けたいという思いから素直に応じるようになる場合もあります。しかし消費者問題の特徴は、ほとんどの場合が小さい金額で、法律専門家に依頼する費用の方が高額のため、結局あきらめざるを得なくなることです。 行政機関のサービスを利用することも一つの選択肢です。無料で相談にのってくれるサービスもあります。しかし行政は個々の消費者保護よりも、事業者を規制し将来の被害を防ぐことに重点を置いています。 ・地方公共団体が設置している消費生活相談窓口 ・消費者庁の消費者ホットライン まほら法律事務所では日常生活で発生する小さな問題でも相談に応じています。事前に概要を電話で伝えたり、FAXで事情を書面に送っていただくこと、また購入したときに利用したパンフレットやホームページなどのカタログを持参いただくなど、短時間の相談で高い効果が得られるようにされることをお勧めします。 あきらめて気落ちしたり、腹を立て気分を害したままでは、自分だけではなく周囲の人にも不快感を与えかねません。また怒りを物にぶつけても損害は増えるばかりです。まほら法律事務所はこうした気持ちをも受け止めることができればと思っています。
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